「AIを使うこと」が目的になっていないか。社内のAI経験格差と向き合い、"解きたい課題"を言語化するまで

株式会社PIVOT様とYTAL岡崎の集合写真

全社ChatGPT導入をいち早く進めた株式会社PIVOT様が突き当たった「経験の凸凹」と「目的化」の壁。社内ナレッジ検索AIエージェントとUXリサーチ支援ツール「UX Finder」を、課題の言語化から伴走開発した事例。

「全社でChatGPTやCopilotを配ってみたが、使いこなす人とそうでない人の差が激しい」「気づけば”AIを使うこと”自体が目的になっていて、何を実現したいのかが曖昧になっている」。AI導入に一歩踏み出した企業ほど、突き当たる壁ではないでしょうか。

デザインとエンジニアリングの融合を十年以上前から掲げてきた株式会社PIVOT様も、全社へのChatGPT導入をいち早く進めた中で、この壁に正面から向き合ってきた企業です。PIVOT様が選んだのは、ツールを買い足すことではなく、「AIで何を実現したいのか」という課題の言語化から、外部パートナーと共に始めるという道でした。

本記事はダイジェスト版です。代表取締役社長 宮嵜泰成様、テクニカルアーキテクト 上野一義様、OOUXストラテジスト/デザイナー 伊藤環様、アートディレクター/デザイナー 佐々木恵美様へのインタビュー全文は、noteでお読みいただけます。

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全社ChatGPT導入の先で見えた壁

PIVOT様は全社員へのChatGPTアカウント配布を先行して実施。個人の調べ物や文章作成には有効だった一方、「使い込んでいる人とほとんど触ったことのない人の、経験の凸凹」と、汎用ツールをそのまま使うだけでは「『使うこと』自体が目的になりがち」という課題が見えてきました。

本当にやりたかったのは、自社の中にある情報を、自社の文脈で引き出せるようにすること。社員90名の中で埋もれていくプロジェクトのノウハウを、「シェアする人がアクションを起こさなくても」引き出せる仕組みが求められていました。

2週間で「社内で試せる動くもの」を立ち上げる

YTALがご一緒したのは、2つの探索型プロジェクトです。

  • 社内ナレッジ検索AIエージェント — ChatGPTのような使い心地で社内資料を横断検索。最初の2週間で、社内で実際に試せる形で立ち上げました。現在は数万ドキュメントへの拡大に取り組みながら、本格展開に向けて継続中です。
  • UX Finder — システム開発の最上流にある、UXリサーチのプロセスを支えるツール。PIVOT様が約3ヶ月温めてきた構想段階のアイデアを、約1ヶ月で触れる形にしました。

会議室で議論を続けるのではなく、まず動くものに触れてもらう。すると「資料作成なら、ここまでやってくれないと楽になったとは言えない」といった声が、現場の言葉で出てくる。「AIで何かできそう」という漠然とした期待が、「何ができたら楽になったと言えるのか」という基準に変わっていきました。

AIを目的にしないために

インタビューでは、同じ壁に突き当たっている企業が最初に整理すべきこととして、次の3点が語られています。

  1. ユースケースと期待するアウトプットを、できるだけ具体的に言えること — 漠然と「AIを使うと良さそう」では、ChatGPTを普通に使うのと変わらなくなってしまう
  2. 「AIを使わなかったとしたときの、理想のアウトプット」を用意すること — それがベンチマークになり、精度を詰める作業に変わる
  3. OK/NGを出すのは人間だという前提をチームで共有し、計測しながら検証を回し続けること

佐々木様の「自分たちの考えが、実はまだ言葉になりきっていなかったことに、形になって初めて気づく」という言葉のとおり、AI導入の最初の壁は技術ではなく、何を実現したいのかを言葉にすることでした。

なぜPIVOT様が「この製品を入れれば解決します」というソリューション営業を信じなかったのか、要求を鵜呑みにしないパートナーシップとは何か——詳しくはインタビュー全文をご覧ください。

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「まだうまく言えない」段階から、ご一緒します

PIVOT様との取り組みも、明確な要件から始まったわけではありません。「AIで何かできそう」という期待をお聞きし、サンプルデータを見せていただき、動くものに触れていただく。その繰り返しの中で、少しずつ課題が言葉になっていきました。

同じような壁の手前で足踏みしている方がいらっしゃれば、その「まだうまく言えない」段階のお話を、ぜひ聞かせてください。課題を整理するところから、ご一緒できればと思います。

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